今日の仕事
2022.08.28
竹垣の修繕
造園屋の扱う自然素材といえば、『竹材』です
植木や石材、木材などに加えて、私たちが使うのが竹。京都などの古い庭園を見に行くと、よく見かけますよね。
今回は、こちらの袖垣の修繕です。
このように竹枝が朽ちてきたので、まだ耐久性のある杭には防虫防腐剤を塗布し、竹穂(枝)と胴縁(押さえの竹)を交換しました。
孟宗竹の竹の枝です。造園資材屋さんに束になって売っています。
このように根元だけ切り落として、胴縁の間に差し込んで、シュロ縄で結束して完成です。
竹穂垣の中ではかなり簡素な仕様の竹垣ですが、素朴さと上品さを兼ね備えた雰囲気で、黒いシュロ縄の結束がアクセントになっています。
最近は、樹脂タイプの人工竹垣の方がよく見かけるくらいで、本物の竹を使うお施主様は少ないのですが、経年変化を含めて本物の自然素材にしかない魅力があります。
庭の椿や草花を愛でたり、草抜きに汗を流したり、こうして傷んできたら手を加えたり、手入れが大変だわと言いながら愛着を持って庭を愉しまれているお施主様の様子に、こちらも嬉しくなります。